Gitとは
分散型バージョン管理システムと呼ばれ、データの保管庫(リポジトリ)にソースコードなどを保存・管理します。そしてインターネット上にGitリポジトリを提供するサービスがあり、GitHubやGitLabがそれにあたります。
Gitを利用する主なメリット
データのバージョン管理ができる
簡単に言うと、最新データを古いデータへ戻したり、指定したバージョンへの切り替えができる。
Gitを使わずに例えると、毎月バックアップフォルダを作成し、そこにバックアップデータを保管、不都合があった場合などに戻すといったやり方ががあります。しかし、このやり方では、誤ってフォルダ内のデータを編集してしまったり、削除してしまうリスクがあります。Gitでは簡単に状態に戻すことが出来きます。
変更差分からどこが変更されたか分かる
例えば、空のテキストをコミット(変更を保存)しコミットAとしましょう。次に、このテキストに1行文章を入力しコミットを行いコミットBを作ったとします。この場合は、追加した1行の文章が変更差分にあたりコミットAから1行文章が追加されコミットBが作成されていることがわかるようになっています。このようにどこが変更さたのか、または削除されたのかがファイル単位、データ単位で確認することが可能です。
複数人でのデータ管理が可能
複数人で作業を行う場合にも、各個人が作業した内容をコミット(変更履歴を保存)し、1箇所に変更内容を統合(マージ)すること出来ます。複数人が同時進行で作業を行うことができ、この場合でも誰がどのような変更を加えたのか確認することができ指定したコミットへの変更も可能です。作業によっては同じ箇所に変更を行ってしまい競合(コンフリクト)することもありますが、どの変更を優先するか適切に対応することで問題を解決できます。
インターネット上で利用できる
後述しますGitHubやGitLabを利用し社内にいなくともGitを利用することが可能です。私自身、自宅で業務を行うことが多く社内で作業している人がGitHubに変更をプッシュ(変更履歴をアップロード)しこの変更を私がプル(変更履歴をダウンロードし更新)することで、どこにいても通信環境さえあればGitによるデータ管理が可能となります。
インターネット上で公開ができる
作成したリモートリポジトリの設定により、誰でも観覧、ダウンロードができるパブリックな状態で公開することも出来ます。コード内容を公開することで、他のエンジニア・プログラマーなどから指摘や提案などを受けることも出来ます。より良いコードが生産できたり、エラーなどの問題点の指摘を受けることも出来ます。もちろん、非公開による利用も可能です。
Gitサービス・ツール・用語
GitHub
Gitをインターネット上で利用できるサービス。無料・有料プランあり。世界中で利用され最もスタンダードなサービス。2019年よりMicrosoft社の傘下となる。
GitLab
GitLab社が提供するGitをインターネット上で利用できるサービス。無料・有料プランあり。
SourceTree
Gitの操作をGUI(画面)から利用できるソフトウェア・ツール。難しいコマンドを知らなくともボタン操作やドラッグ操作で利用できる。特に初心者におすすめ。
主なGit用語
- リポジトリ
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ファイルやディレクトリの状態を記録する場所、インターネット上ではリモート、自身のPC内ではローカル
- クローン
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リモートリポジトリ内容を自身のPCなどに複製しローカルリポジトリを作成すること
- ブランチ
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あるコミット地点から個別の履歴保存場所を作成し、作業を行うためのもの
- コミット
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変更履歴を保存すること
- プッシュ
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ローカルの変更履歴をリモートへアップロードすること
- プル
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リモートの変更履歴をダウンロードすること
- フェッチ
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リモートの変更情報を取得すること
- マージ
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変更履歴を統合すること
- コンフリクト
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変更箇所が競合すること(同じ箇所を別々で変更している為、どちらを優先すればよいか確認する必要がある状態)
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